【連載 Vol.6】龍郷町に移住しました|佐竹 雅子さん(広島県出身、「亜熱帯オーベルジュ ヴィラゆりむん」経営)
プロフィール
佐竹 雅子さん/芦徳集落在住
移住して17年、芦徳で、料理が人気の「亜熱帯オーベルジュ ヴィラゆりむん」をご夫婦で営む。
エフエムたつごうの「まちゃこの部屋」も担当。様々な分野で活躍。
森 まゆみ/円集落在住
福岡県出身。以前は接客業をメインに働く。スノーボード歴20年。現在、地域おこし協力隊。
主に空き家バンク、移住者支援業務担当。
どうして奄美大島へ?
早速ですがどの様な経緯で奄美大島に移住されたのですか?
奄美大島に旅行で何度か訪れて、今後発展する可能性のある島にとても魅力を感じ移住を決めました。移住前に夫婦で高知やニュージーランドにも住んだのですが、すべて奄美大島への移住を見据えての事でした。
家探しは大変でしたか?
奄美大島に住む友人に空き家について事前に相談していました。船が着いた日に空き家へ案内してもらい、その日のうちに住む家が決まりました。
その日に決まるというのはすごいですね。珍しいケースだと思います。
カフェから宿へ
芦徳で宿をはじめたきっかけは?
初めの5年間は、笠利でゆりむん屋という小さなカフェをしていました。いずれ宿をしたいという思いもあり家族が増えたことをきっかけに芦徳に引っ越しました。お店に『ゆりむん』という名前を付けたのは、その意味が『漂着物』と知り、まるで自分たちのようでピッタリだと思い、決めました。
今の場所に決めた理由は?
マリンスポーツの出来る環境である事と高台から見下ろす赤尾木湾や朝日のきれいさに惚れて決めました。そして今もこの宿の窓から見える景色が一番のお気に入りです。
移住者として集落になじむため、苦労されたことはありますか?
宿業が忙しくなるにつれ、土日も休めなく、なかなか集落行事に参加できませんが、周囲の方の理解に救われています。移住者には周囲との繋がりがなければ孤独を感じやすいと思いますが、それを感じずにいられるのは、仕事を通してたくさんの島の方や社会との繋がりがあるからだと思います。17年という歳月が、周囲の方との信頼関係を築けたのだなと感じています。
移住希望者へのメッセージ
最近移住相談で、将来ゲストハウスをしたいという方が多いのですが、何かアドバイスはありますか?
今の時期はコロナ禍で観光業自体が変化してきているのでなかなか難しいと思いますが、他とは違う、少し特徴のあるサービスを提供するということは大切だと思います。例えば私たちは、島の食材を使った料理やおもてなしに力を入れています。いつもよりオシャレをして特別な時間を過ごせる場を提供することも使命だと思い、こだわっている所でもあります。そして島外から来るお客様と、島の方との繋がりをどちらも程よく保っていくことで長く続けられると思います。奄美大島は人口が少ない分、一人ひとりの存在が大きく、意味を持つと考えます。そのため自身のお店や奄美大島の情報発信をすること、お店を奄美大島の社会資源やインフラの一つとして考えることで、島に貢献出来る機会も増えるのではないかと思います。
声を聞いて気が付いたのですが、ラジオをされていますよね⁈
はい。エフエムたつごうの開局以来、『まちゃこの部屋』という番組を担当しています。毎週火曜日15時30分から、龍郷町で活躍されているゲストを招いてお話を聞いています。お時間のある方はぜひお聞きください。
とても参考になるお話をありがとうございました。