【連載 Vol.3】龍郷町に移住しました|小池弘章さん(兵庫県出身、イタリアン料理店オーナシェフ)

移住エピソードや町の魅力についてインタビューしました。
小池弘章さん(右)、インタビュアー間弓祐次郎(左)

プロフィール

移住者

小池弘章さん/幾里集落在住

兵庫県出身。農家から直接仕入れる新鮮野菜や魚介など地場産食材を使用したメニューが好評のイタリアン料理店「osteria fiore」オーナシェフ。

インタビュアー

間弓 祐次郎/案木場集落在住

茨城県出身。以前は東京にて不動産賃貸仲介業、営業、店舗責任者に従事。地域おこし協力隊。主に空き家バンク、移住者支援業務担当。

車に荷物を詰めて…

間弓

移住されて何年目ですか?きっかけは?

小池

移住して15年程になります。当時、姉が奄美に住んでいたことがきっかけで、神戸から車に荷物を詰め奄美へ。

最初は車中泊で過ごしながら勤め先を探す事から始めました。ご縁があり手広にあるペンション&レストランに就職し、お客様から賃貸物件を紹介してもらいました。

間弓

仕事と部屋探しは移住希望者にとってのハードルですよね。

住まいと勤め先が同時ににつかるなんて、とても素晴らしいことですね。

小池

ラッキーでした。その後独立し、名瀬でお店を出していましたが、ずっと住んできた龍郷町にお店を構えたい。美しい海と山が近い自然豊かな場所で子育てをしながら、奄美らしい生き方をしていきたい。と思い、5年前に現在の浦に店舗兼住居を建てました。

田園風景を残していきたい

間弓

お店の料理は島の野菜を使ったこだわりのイタリアンだとお聞きしました。

料理だけでなく、自身でお米の栽培にも力を注いでいるんですね。

小池

奄美大島で最大規模の秋名・幾里地区の田園風景を残していきたいと思っています。利益にはなかなかつながらないですが(笑)自然栽培にこだわり、肥料や農薬を使わずに、奄美の美しい自然や海を壊さないように、栽培しています。田んぼを初めて4年目になりますが、ようやく収穫量が増えてきました。農機具もだいぶ買い揃えました。

秋名・幾里地区には高齢化とともに何十年も眠ってしまっている田んぼが沢山あるんです。それを私たち若い世代で開墾し、田んぼに戻していけたらと思っています。現在は幾里集落に家族で引越し、田んぼの管理をしています。

間弓

田んぼのために引越しまでしたんですね。大変なご苦労と熱い想いが伝わってきます。

集落の住み心地はいかがですか?

ゆっくりと時間が流れる

小池

ここはお年寄りの方がおおいためか、ゆっくりとした時間の流れを感じますね。住むことで、この環境を残していきたいとの想いがより一層強くなりました。

間弓

お店ではこのお米を提供しているんですか?

小池

店内はもちろん、インターネットでの販売を予定しています。また採れたお米で作るミキを酵母にし、ピザ生地にしています。新設した500度の高温窯で焼き上げるピザも好評を頂いています。

間弓

とても美味しそうですね。ぜひ今度お店に伺わせて頂きます。

周りを見渡せば農作業をしている方が他にもちらほら。

この田園風景が地域の皆さまに愛され、守られているのだと感じました。

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