「奄美大島 龍郷町 移住生活」ソテツ群生地の景観管理作業 安木屋場 

こんにちは「住もうディ!」スタッフの間弓祐次郎(マユミ ユウジロウ)です。

私が龍郷町、安木屋場集落に移住してから沢山の驚きがありましたが、その一つが各集落ごとの結びつきの強さです。都会に住んでいる時には、住んでいる近所の街路樹などは自治体が管理をしているのが当たり前、住民との接点は少なく、どこに誰が住んでいるか知らない、知ろうともしない生活をしていました。

しかし、龍郷町では自分の住む集落に誇りを持ち、愛する気持ちがとても強く、集落行事を通して住民同士お互いに助け合う「結の心」を感じる事が多くあります。

龍郷町は海も山も美しく豊かな自然が残る場所ですが、安木屋場集落の裏には山一面に広がるソテツの群生があります。その景観はまさに圧巻で観光スポットの一つ。私も以前、旅行で訪れた際にとても感動した場所です。自生のソテツは日本では九州南部、奄美、沖縄地域にて見ることができ、南国イメージのあるとても生命力の強い植物です。

ある日の休日、集落作業の一環として安木屋場ソテツ群生の山の管理作業のお手伝いに参加してきました。枯れたソテツを回収する作業は重労働でヘトヘトに…。だけどシマのオジ達は元気いっぱいで、その体力にはとても驚かされます。

毎年1回、4日間かけて行われる作業との事で、休憩中に話すオジからは「もう何十年間、毎年この作業をしているだろうなあ?昔はこの辺りの山を裸足で登り、小学校まで片道1時間かけて通ったんだよ」「昔はこのソテツの実を乾燥させ水につけ込み、毒性を抜いてまた乾燥させて、なり粥をよく食べた」山から海を眺め「昔はクジラが上がって皆でさばいて食べておいしかったよ~」などと驚きの実体験も聞かせてもらいました。

長く残る安木屋場の美しいソテツ群生の景観は集落住民の力で守られている事を知り、より一層このソテツ山に強い愛着が湧きました。

龍郷町に移住し、集落住民の方々と触れ合いながら奄美大島の文化を学び、都会では感じる事の出来なかった地域の方々と暮らす日々はとても充実しています。

奄美への移住、観光を検討されている皆様にはぜひ一度、壮大な景色、安木屋場の裏山いっぱいに広がるソテツ群生を見られる事をオススメします!