【連載 Vol.2】龍郷町に移住しました|加藤 和生さん(東京都出身、美容室「COLORS」オーナー)

加藤 和生さん(左)、インタビュアー森 まゆみ(右)
プロフィール

加藤 和生さん/大勝集落在住
関東でヘアメイクアーティストとして活躍。移住11年目。
現在、龍郷町大勝集落で美容室「COLORS」を営む。

森 まゆみ/円集落在住
福岡県出身。以前は接客業をメインに働く。スノーボード歴20年。現在、地域おこし協力隊。
主に空き家バンク、移住者支援業務担当。
どうして奄美大島へ?

早速ですがどの様な経緯で奄美大島に移住されたのですか?

当時、関東でヘアメイクなどの仕事をしていました。都会の喧騒や渋滞、人の多さに住みにくさを感じ、将来は田舎で家庭菜園をしたり、子どもとのびのび過ごしたりできたらなと思い、移住を決意しました。ちょうど龍郷集落に物件を見つけ、すぐに引っ越しました。

島に来てお仕事も色々経験されたそうですね。

初めは農業をやりたかったのですが、来てみると素人にはできるものではないなと感じ、美容室の仕事をメインにしながら手作りカレーを販売していました。色々な人との繋がりからカフェに間借りしての開業や、物件を借りて美容室を運営していました。そして2年前に今の場所に店舗を構えることが出来ました。

カレーも作るんですね!

そうなんです。奄美大島に来てから、東京で好きだったカレー屋さんの味を再現・提供したくて作り始めました。無添加で体に優しいカレーを作っています。今度レトルトパックでの販売も予定しています。
足りないことがいっぱい

移住してみての感想や、これから移住して起業を考える方にメッセージはありますか?

仕事は引っ越した後になんとかなるだろうという考えは、反省すべき点だったなと思います。十分準備をしてきたつもりでも足りないことがいっぱいでした。お金もそうですし、手に職があっても都会で独立してやれるくらいの力量がないと厳しいなと感じました。また島で需要をつかむためにもニーズを誰に合わせるかしっかり考えないといけないなと思いました。移住は甘いものではありませんでした。もちろん選ばなければ仕事はたくさんあるのですが、やりたいことがあるなら、自分のスキルを上げて移住した方が、充実した日々が送れるかなと思います。
かけがえのない時間

今の楽しみは何ですか?

たまに海へ行くことでしょうか。最近はスタンドアップパドル(サップ)やスキンダイビングができる環境を整えたり、庭での炭火焼きを楽しんだりしています。 初めは、住むなら海の近くがいいと思っていましたが、今は生活の利便性や強風・塩害などを考えると少し海から離れているこの距離がちょうどいいかなと思います。でも、車を走らせればすぐに海へ行けますしとても居心地がいいです。

子育て環境はどうですか?

集落行事や学校行事は、親子で参加する機会が多く、自分が育った環境とは大きく違いますね。お金をかけて、遠出して思い出を作るのとは違った、かけがえのない時間をのびのび過ごしています。自然にも恵まれ、とても贅沢な環境だと思います。移住してから、随分と時間をかけてしまいましたが、今では子ども達と過ごす時間も増え、幸せな日々ですよ。

確かに子どもと一緒に楽しめる行事が島にはいろいろありますよね。私もこれから子どもとの時間をエンジョイしたいと思います。今日はありがとうございました。